思えばこいつを買って10年くらい経つんだなあ。クリエイティブのアウトレットでサウンドカードと一緒に買ったんだ。
あの頃はAVAをやり始めてサウンド関連を気にし始めたあたりだ。
しかし悲しいかな予算は限られていた。サウンドカードを買ってしまえばもうカツカツだった。
本当はもっと良いヘッドホンが欲しかった。でも、これくらいが精一杯だった。確か六千円くらいだったと思う。
まだまだ現役。
先日ATH-M40xを購入した。そして思い出した。元祖コスパの王様。
未だコスパという言葉に馴染みの無かった若き日の自分に強烈にコスパという概念を植え付けたヘッドホンがあった。
Creative Aurvana Live! この商品はその当時から異彩を放っていた。
レビューを見ればコスパという言葉以外書いてなかったレベルだ。
コスパ最強。その言葉に惹かれた訳では無い。
creativeというメーカーに釣られたのだ。昔は今ほど吟味を重ねて買い物をしていなかった。
そんな中で、サウンドカードと一緒にアウトレットに転がっていたこの製品を買うことにしたのだ。
今も昔もゲーミング用途のサウンドカードはcreativeだと思う。
その圧倒的ネームバリューに導かれて買ってしまったのだ。
評判良いし。お手頃だし。そんな軽い気持ちでこの製品を買ってしまったのだ。
それが今日に生きる自分にコスパ原理主義的考えを植え付けたのだ。
これを是とするか非とするか各々考えはあると思う。
しかし、現在自分の考え方があるのはCreative Aurvana Live! によって作られたと言っても過言では無いだろう。
罪作りな製品だと思う。そして今なお生産が続いていると言うことは、新たに自分のような犠牲者が作られているということなのだ。
久々に引っ張り出してみた。
そういえばそんなモノもあったなと。押し入れを物色するとありましたよ。
まあ、見るも無惨な姿でしたけどね。加水分解には勝てません。
ましてや押し入れだし、なんと言っても月日が経ちすぎています。
購入してもうすぐ10年ですよ。これは音も出ないかなと思いました。
こんな感じでイヤーパッド部分等が加水分解を・・・。
10年経って装着感の酷く悪いヘッドホンにクラスチェンジしていた。
でも、触ったらボロボロ崩れるのかと思っていたら、殊の外しっかり残ってた。
ちょっとベタベタしてるだけで済んでてちょっとびっくりした。
早速聞いてみる。
Aurvana Live! で聞く前にシッカリとATH-M40xで耳を慣らしておいた。
最初に感じたのは若干の篭りだ。しかしそれも数十秒聴く内に気にならなくなる。
何より驚かされた事は、音質がとても素直。ATH-M40xと瓜二つではないか。
もちろん細部を見れば、劣っている。
しかし、ATH-M40xの半値と言えばぐうの音も出ないレベルで鳴っていると言える。
低音に至ってはATH-M40xより鳴っていると思う。その分篭りを感じるのかもしれない。
全てがワンランク下で纏まっているという印象だ。
言われればイヤーパッド部分もあまり大きく無く、類似点もあると言える。
高音域然り、解像度然り。
丸っきり綺麗にワンランク下に落ちたATH-M40xだった。
ATH-M40xを使用したときあまり感動が無かった。
それも然もありなん。もう経験していたのだ。
同じ種類の音を耳が、脳が覚えていたんだ。
自分は的外れな事を言っているのかもしれない。
でも、素直にそう思った。
Aurvana Live! はATH-M40xの下位互換だと。
そして、5000円足らずでこの音を出すAurvana Live! に敬意を抱く。
当時から突然変異だの偶然の産物だの言われていたのがよく分かる。
コスパ最強と言われていたのは嘘偽り無い真実だったんだ。
5000円クラスならこれ以外無いんじゃないの?
まとめ
音質は良いとは思っていたけど、それは思いで補正のせいだと思っていました。
しかし、それは全く見当違いでAurvana Live! の実力は本物でした。
確かに、使っていた時は音質が悪いと思いませんでした。
使わなくなった理由はヘッドセットに選択肢が増えたからでした。
その当時はマイクを別に用意して使っていました。
と、いうよりヘッドセットを首に掛けてマイク代わりにしていたという。
謎仕様だったなと思います。でも、確かにこの音質を捨ててヘッドセットとはならなかったんだと思います。
当時はあんまりヘッドセットの種類が出てませんでしたからね。出ていたとしてもショボイかクソ高いかの二択でした。
今ではもうゲーミングヘッドセットは選び放題になっていて、良い時代になったものです。
このヘッドホン、今でも戦えますよ。しかも当時より安いとか最強すぎひん?
ただ、イヤーパッド小さいからお耳痛い。スッポリ覆ってくれるAurvana Live! とか出たら最強なのになあ。
後継は多分でないでしょう。まあ普通に後継機出てるんですけどね・・・。
偶然生まれた最高傑作として、いつまでも愛される存在になって欲しいです。